ストリッパーやります!(筆についた頑固な汚れを落とします)

「食べ物じゃないから大丈夫」と、
洗ったつもりでも汚れを取りきれていなかったYaskoです。こんにちは。

ズボラゆえのストリッパー。
いや、ズボラじゃなくてもストリッパーにはお世話になる…はず!

今回は、頑固な汚れを落とし、固くなった油絵筆を再生する方法をお届けします!

その名も『ストリッパー』油絵具剥離剤

油絵用の筆は、何年も使っていると根元には落としきれなかった絵の具の汚れが溜まってきます。
普段から完璧に洗い上げていれば、もしかしたらストリッパーのお世話になることはないのかも…。
そんな気もしなくはないのですが、そもそも部屋だって散らかさなかったら片付けなくていいとわかっていても散らかりますよね? 散らからない? …え?

とにかく、我が部屋はちょいちょい散らかってるし、何本かの筆の根元はカッチカッチです。

歴代の戦士たち。今回はハケは遠慮してもらって、他の子達をセレクト。

特に夏場。
うっかり調子に乗って、使ったその日中に絵筆を片付けなかったそんな時。
次の日は遊びに出かけちゃって、夕方に帰宅して「やべえっ!」となったそんなある日。
たった丸一日で、絵筆の先が広がってきてまして、ともすれば筆が粉吹いていたりしますから(T▽T)

そんな問題を片付けてくれるのが『ストリッパー』です。
ありがたや〜

しかし、あくまでも最終手段ですから!

普段の手入れと、反ってしまった穂先の矯正については、よろしければこちらの記事をご参照ください。

用意するものと順番

やり方は何通りかありますが、今回は私流で。
特に本数が多い時、または少し大きめの筆を掃除する時の参照にどうぞ。

用意するもの

●ストリッパー(油絵具剥離剤)

●ガラス瓶
粉末系のインスタントコーヒーの空き瓶が丁度いいです。

●ゴム手袋
ストリッパーに直に触ると手が荒れます。
筆についたやつを触っただけでも「これヤバいやつや…」ってわかるぐらいヒリヒリします。

●爪楊枝(もしあればブラシコーム)

●新聞紙(もしくは捨てる予定の布・Tシャツなど)

●マスク(臭いで気分が悪くなるかもしません)

やり方の順番

①ガラス瓶にストリッパーを入れ、筆を浸す
②10〜30分放置(汚れが酷い場合はさらに時間を置く)
③爪楊枝やブラシコームで、筆の毛の流れに沿って絵の具を掻き出す
④新聞紙やボロ切れで、染み出した絵の具を拭い取る
⑤水でよくゆすぎ、更に石鹸をつけてよく洗う
⑥穂先を下にして乾燥させる

※注意!


臭いです!
室内で行うと、部屋中がシンナー臭になります。
ベランダや屋外でやることを強くおすすめします。
(屋外でもマスクを着けた方がいいかもしれません…)

①ガラス瓶にストリッパーを入れ、筆を浸す

筆が浸るぐらいのストリッパーを、ガラス瓶に注ぎます。
できれば筆の根元まで液が届くよう、たっぷりと液を入れましょう。
この時すでにゴム手袋をしないと、うっかり跳ねた液で手が痛くなります!

(※シンナー臭がすごいので、ベランダで行なっています。)

②10〜30分放置(汚れが酷い場合はさらに時間を置く)

漬け初めてすぐに液が濁り始めます。
10分後にチェックして、まだ筆の根元の方が硬かったので、30分後まで放置しました。

30分後がこちら。
液はすっかり不透明で濁りまくりですね。

明らかに汚れだらけの色に変色したストリッパー液。

③爪楊枝やブラシコームで、筆の毛の流れに沿って絵の具を掻き出す

爪楊枝や櫛を使って、筆の毛先の間を梳いていきます。
根元からごそっとやりたいところですが、ヘドロのような絵の具が詰まってますので、無理やりやると壊れそうです^^;

ヘドロのようなものがどんどん出てくる不憫な筆。

④新聞紙やボロ切れで、染み出した絵の具を拭い取る

あらかた絵の具が取れてきたら、もう一度ストリッパー液に浸し、また新聞紙で拭いとります。
筆洗油で筆を濯ぐのと同じ要領です。
この時が一番臭いので、換気に気をつけましょう!

これは筆洗油でお馴染みの作業。しかし比べ物にならないほど臭い。

⑤水でよくゆすぎ、更に石鹸をつけてよく洗う

液が筆にたっぷり染み込んでいるので、まず水でしっかり濯いでから石鹸をつけるようにします。
固形石鹸の上で筆を揺らし、手のひらで泡だてながら洗います
泡に色がつくうちはまだ洗いきれていませんので、水ですすぐ→石鹸で泡立てる→水ですすぐ…を何度か繰り返し、綺麗な泡になるまで洗いましょう。

我が家の筆洗いではお馴染みのウタマロ石鹸。

⑥穂先を下にして乾燥させる

雑巾や筆専用の布で水気を取り、逆さまにして乾燥させます。
どうしても逆さまにできない場合は、布や新聞紙の上に横にして並べましょう。
筆立てなどで毛先を上にして乾かしてはなりませぬ。

できれば晴れた日に、屋外で乾かすことをおすすめしたい…

そして仕上がりがこちら!
あの真っ黒だった筆が、こんなに綺麗になりました!
そしてしっかり曲がります!

他の子たちもそれぞれ綺麗になり、毛先も柔らかくなりました♪

白く、そして柔らかくなった! 明らかに描きやすそう♪

使い終わった後のストリッパーの処理について

仕事を終えた後のストリッパー液は酷い色です。
これ、このまま水道に流すのは躊躇しますよね…。
なんとなく、したら環境破壊を起こしそうな雰囲気がします。

そこで、自己流なんですが、私のやり方をご紹介します。

まずは瓶に新聞紙を突っ込む

先ほど筆を拭った新聞紙を縦長に丸め、瓶の中に入れちゃいます。
新聞紙に廃液が染み込むように、少し揺らしたり瓶ごと斜めにします(くれぐれもこぼさないように)。
1時間経って、これくらい染み込んでいたらまず良しとします。

ビニール袋に少し水をいれて、ストリッパー漬けの新聞紙を入れる

次にビニール袋を用意して、その中に水を少し入れ、液の染み込んだ新聞紙を入れます。
なぜ水を入れるかというと、ストリッパーの瓶の説明書に「布など発火の恐れあり」と怖いことが書いてあったので(汗)
念のために水も少し入れておきましょう。

空気を抜き、口を縛って、ゴミの日まで屋外に放置!

後はビニール袋の空気を抜き(臭い)、口を縛って捨てるだけです。
が、やはりかなり臭うので、指定されたゴミの日までは私は屋外においています。
できればバケツの中が良いかと。

今回はストリッパーによる頑固な筆の汚れの落とし方をお届けしました。
この処理の後で、穂先の開きを強制する熱湯風呂と、仕上げのトリートメントをしてあげると更に効果的です。
筆の長持ちするし、何より描きやすくなりますよ♪

1〜2本だけやりたい時の省エネバージョン

もし「ガラス瓶が無い、もしくは数本だけ」という場合は、要らなくなった小皿にストリッパーを注ぎ、筆に液を浸してから、ラップで包んで時間を置く…という方法もあります。
このやり方だと液は少量で済みますが、太い筆の奥まで染み込んだ汚れにはちょっと効き目が弱いかもしれません。
そもそも太い筆こそ、使ったら毎回キレイに洗えよ…ということなんでしょうね^^;

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