
子供の頃よりは部屋の片付けがマシになったYaskoです。
しかし相変わらず本は電子にならず、本棚に生活スペースが圧迫されています…。
主に苦手な家事方面はどズボラですが、
実は画材に関しては、ズボラながらに真面目でございます。
今回は、「最低限これだけやっておけば大丈夫!」な油絵の具の後片付けをご紹介します♪
このやり方で20年ぐらい用具を使い続けてるので、ある意味、自信を持ってお届けしますよ^^;
Contents
筆の後片付け
「よし、今日はもう描かないぞ」
と終了したら、私はまず筆から片付けます。
パレットからでもいいのですが、新聞紙をセーブするため、この順番でやっております。
昔は新聞紙、近所からたくさん貰えたんですけどねー。
昨今は新聞を取っている家庭も少なくなり、今じゃ我が家にとっては貴重種です^^;
新聞の販売所によっては無料、もしくは安い金額で買えるかもしれません。
予備を印刷してあるので、余っていたら貰えることもあります。
その貴重な新聞紙を使って、まずは筆についた絵の具をなすりつけましょう。
注意:筆を横に倒して状態でやってください。
縦にガシガシやると、思っている以上に筆が傷みます。

ざっくりと絵の具を落としたら、筆洗油に少し浸け、ちょっとだけ濯ぎます。
厚塗りをしたなど、筆に絵の具がいっぱい残っていた場合は、ここで筆洗油でガシャガシャ洗っても汚れは落ちません。
筆洗油を含ませた筆を、また新聞紙になすりつけていきます。
更にまた筆洗油に戻り、今度はさっきよりはしゃぶしゃぶ洗い、また、筆洗のなかの仕切りのようなところに少し押し付けて、絵の具を滲み出させます。
で、またこれを新聞紙に擦り付けつつ、汚れを落としていきます。

この動作を3回くらい繰り返します。
グレージング(水彩絵の具のように、シャバシャバで描く技法)にのみ使用した筆ならば、2回でもいいかな…って時もあります。
が、コッテリべっとり絵の具だらけの筆には、3回どころか4〜5回は繰り返しましょう。

と、私の場合、普段の筆の掃除は終了です!
2〜3ヶ月に一度の割り合いで、更に石鹸をつけて洗いますが、毎回ではないです。
更にシャンプー&リンス(人間用)をすると、豚毛や馬毛など動物の毛で作られている筆にはとてもいいです!
しかし毎回やったら面倒になって筆を使うこと自体が億劫になりそうなので、シャンプーまでは年に一度ぐらいしかやりませんね^^;
豚毛の反りを矯正する時に一緒にやるくらいです。
ちなみに筆洗油にしろ石鹸にしろ、洗い終わった筆は逆さまにして乾かしましょう。
逆さまにしないと根元の留め金に向かって油や水が溜まってしまうため、筆の根の方だけ固くなったり、木で出来ている柄の部分が腐ってしまったりします。
あくまで理想は逆さまですが、どうしても逆さまにする術が無い時は、せめて横にして乾かしましょう。


お次はパレットを綺麗にします
と、いっても、私の場合は混色する場所のみ綺麗にしています。
大抵の場合、パレットの中央広場が混色の場所だと思いますが、そこはズボラでもある程度はキレイにしておきたいプレイスです。
何故かというと、また次回そこで混色する場合、前回の色が所狭しと残っていると困るから。
しかも油絵の具は乾燥が遅いため、アクリル絵の具のパレットと違い、次の日でもまだ使えちゃうレベルです。
絵の具は混ぜれば混ぜるほどグレーに近づいていきますので、綺麗な発色を保ったまま混色したいなら、汚れた広場で新しい色を追加していくことは避けましょう。
特に何枚も同時進行で描いている場合、次の日(または次のタイミング)に同じ絵を描くとは限りません。
上記でもお伝えしましたが、油絵の具は乾くまで時間がかかります。
薄塗りなら2日ぐらいで乾くこともありますが(夏場など)、コテコテ塗ったものは最低1週間は放置して、表面が乾いてから次を塗るようにしています。
注:表面が乾いていても、1週間くらいじゃ中までは乾いていません。
完全に乾かすには、最低でも4ヶ月はかかります。
厚塗りしている箇所のことも考えると、半年はしっかり乾かしたいですね。
さて、とにかく中央広場だけはキレイを死守したいところ。
まずはペインティングナイフで、残っている絵の具をこそげ落としましょう!

このこそげ落とした絵の具を、先ほど筆洗いで使った新聞紙にまたなすりつけていきます。
「新聞紙をセーブするため…」といったのは正にこのためで、筆洗油が程よく染み込んでいる筆洗い後の新聞紙は、パレットナイフについた絵の具をキレイに拭ってくれますよ。
何度かペインティングナイフで拭ったら、次の動作に移ります。
『乾いた』トイレットペーパーで、円を描くように拭いましょう。
もちろんティッシュペーパーでもキッチンペーパーでもOKですが、勿体ないので私はトイペ一択です。
しかも古紙回収で引き換えに貰えるトイペか、再生紙を使用した、とにかく激安なものを使用します。
消耗品で、使い捨てですからね。
何回か乾いたペーパーで拭っていると、次第にクリアな面になってくると思います。
そこまできたら、テレピンやペトロールなど、揮発性のオイルを少量ペーパーに含ませ、仕上げとして拭きあげたら完了です。

油分が残っていても全く問題ありません。
むしろパレットには油分が少し乗っていた方が、混色もパレットナイフの運びもスムーズになります。
特に木製のパレットは、使い込んでいくうちに油が馴染んで使いやすくなりますよ。
余った絵の具はどうしてる…?
ズバリ、そのまま取っておきます!
毎回キレイに掃除するのも一つのやり方ですが…。
ケチなので。
そのままパレット上に置いて、次の日や次に絵を描く時にも使っています。
3〜4日ぐらいなら、ほぼ出したてと同じくらいの練りの柔らかさなので。
ただしそのままだと埃をかぶるので、できればサランラップを<ふんわりと>被せましょう。
強く押し付けちゃうと絵の具が潰れてしまいます。

次に使うときにラップを剥がすと、ちょうど乾き始めた絵の具の皮膜がラップについて剥がれるので、新鮮な部分から使えることになります。
長いことこのようなやり方で後片付けをしておりますが、今までのところ、それほど困っておりません。
筆は最終的には消耗品なので、いずれは買い換える時もくるでしょう。
しかし安くはない。
どころか、使い勝手のいい筆ほどお値段が高かったりするもんです。
(2万円する筆なんてザラにあります。持ってませんが…)
ちなみに、パレットに残った絵の具ですが、乾ききって邪魔になってきたら、定期的に剥がしてあげてください。
私はコテのようなペインティングナイフを使って削り取っておりますが、リムーバーと呼ばれる剥離剤を使えばもっとキレイなります。
どうせまた固まるので、これも私はやっておりませんが^^;

そしてまたズボラ発言ですが、パレットは大きい方が使い勝手が良いと勝手に思っております。
小さいと混色する場所がすぐになくなりますからね。
程よくズボラに、程よく丁寧に、
自分が納得できるぐらいのお手入れでいきましょう♪
毎回使うたびに「完璧に、ピカピカに掃除しなきゃ!」なんて思っていると、油絵の具を使うのが嫌になってしまうかもしれません。
道具とはちょうどいい距離感で長く付き合いたいもんです。
パレットは素材の好みも多種多様
メジャーどころは木製パレットですね。
初めて油絵の具の用具を揃えるとき、セットで購入される方も多いと思います。
そのセットには、大抵の場合この木製パレットが付いてきます。
便利な使い捨てのペーパーパレットなるものもありますよ。
私はアクリル絵の具のときは、このペーパーパレットにしております。
(残ったアクリル絵の具を流しにそのまま流すと詰まってしまいますので)
このペーパーパレットというのは文字通り紙でできていますが、表面にPP加工のような防水加工がしてあって、絵の具の混色も、アクリルや水彩での水を使った薄めも可能です。
他にはガラスや石、ダンンボールを使っている人もいます。
私は元々はガラステーブルだったものの天板を、パレットがわりにしています。
人工大理石だと安く手に入るので、大きな作品を描くときはそちらを使うこともあります。
ダンボールは油分が染み込んでしまうので、直に絵の具ではなく、ラップをかけたりすれば使うことができます。
個人的に、用具は使い込んで自分だけのものにしていくのが好きなので、できれば長い付き合いができるものを選んでいます。
汚れも傷も、味だと思えば可愛いもんです♪